吉田うどんの歴史!とてつもなく硬い麺には意外な秘密が隠されていた?
吉田うどんの歴史について
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吉田うどんとは、山梨県富士吉田市に古くから伝わるうどんのこと。うどんとは思えないほどのコシの強い麺が特徴で、初めて吉田うどんを食べた人の多くが、そのコシの強さに驚くそうです。そんな吉田うどんのコシの強い麺には、実は意外な歴史が隠れていたのです。今回は吉田うどんの歴史についてご紹介します。
目次
吉田うどんの歴史
吉田うどんは江戸時代末期~昭和初期に誕生した歴史の古いうどんです。吉田うどんはどのようにして生まれたのか、またなぜ自称・日本一硬い麺と言われるほどのコシが強く硬い麺になったのか見てみましょう。
吉田うどんの起源
吉田うどんの起源は、江戸時代までさかのぼります。日本では古くから稲作が盛んで、米を主食としてきました。しかし、吉田うどんを名物として掲げる富士吉田市など、富士山のふもとの地域は、冷涼な気候と溶岩に由来する土壌が原因で稲作には向きませんでした。そこで、米の代わりに小麦粉が作られ、粉食料理が主食となっていったのです。
そして、江戸時代に入ると、富士山を信仰する富士講が流行し、富士山のふもとの町は参詣者で大いににぎわいました。そこで、参詣客にうどんが売られ始めるようになり、うどんが名物となったのです。
吉田うどんが硬くコシが強い理由
吉田うどんは日本一硬いと言われている、非常にコシの強い麺が特徴です。なぜそこまで麺が硬くなったのかというと、富士吉田市の産業の歴史が関係しています。江戸時代末期から昭和初期まで、富士吉田市周辺の基幹産業は女性が主となって行う養蚕や機職でした。一方男性は、耕作地に恵まれない地元では仕事ができず、よその土地に女性が生産した織物などを行商することで生計を立てていたのです。
男性は忙しい女性の代わりに炊事を受け持ち、うどんを作るようになりました。うどんは強い力で練れば練るほどコシが強くなります。元々力が強い男性が、うどんを打つ際に腹持ちを良くしようと力を込めたことで、非常に強いコシの麺が誕生したのです。
ハレの食のためにコシ・硬さ・太さに特徴を持たせた説も
吉田うどんの麺のコシが強くなった理由には、ハレの日の食として飽食感を演出するためというものも挙げられます。儀礼や祭りなど、ハレの日の食事は普段とは違う特別な食事が出されました。そこで、うどんを出す際も特別感を出すために、コシや硬さ、太さに特徴を持たせたと言われています。
吉田うどんが家庭・店によって大きく異なる理由とは?
吉田うどんの特徴はコシの強い麺、醤油と味噌のブレンド汁、キャベツや馬肉などの付け合わせです。しかし、これらの特徴はあくまで基本的なもの。家庭や店によっては、ほぼ醤油ベースの汁であったり、かき揚げやキムチなどが付け合わせになっていたりと、一口に吉田うどんと言っても、家や店によって大きな違いがあります。
なぜ、同じ地域のメニューでも内容が大きく異なるのかというと、吉田うどんは元々は家庭料理であり、それぞれの家ごとの食の好みが色濃く表れているからです。この、家や店によって味付けや付け合わせが大きく異なることも、吉田うどんの特徴のひとつなのです。
吉田うどんは吉田「の」うどんと呼ばなければならない?
実は「吉田うどん」は正式名称ではありません。吉田うどんの正式名称は「吉田”の”うどん」です。なぜ「の」を挟むのか、その起源や理由ははっきりしていません。しかし、地域の人は「の」を付けないことを大変に嫌い、うっかり「吉田うどん」と言うと、「吉田”の”うどんだよ」と訂正するほどなのです。吉田うどんを食べに山梨県を訪れた際は、吉田うどんに「の」をつけ忘れないように気を付けましょう。
吉田うどんは富士吉田市の環境が生んだ食べ物!
富士山のふもとである富士吉田市に古くから伝わる吉田うどん。うどんが名物になった理由や、特徴的な非常に強いコシの麺には、富士吉田市の農作環境や産業の歴史が大きく関わっています。
元々家庭料理として親しまれ、それぞれの家庭で独自の進化を遂げてきた吉田うどんは、家や店によって味付けなどが大きく異なることも特徴です。富士吉田市を訪れた際は、一店舗だけでなく色々な店の吉田うどんを試してみてくださいね。
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