「伊勢うどん」の特徴

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通常のうどんとは一線を画す、独特な「伊勢うどん」。聞いたことはあるけれど、食べたことはないという方も多いでしょう。この記事では、独自に進化してきた伊勢うどんの特徴と、歴史について紹介します。「伊勢うどんってどんなもの？」「食べてみたい」という方はぜひチェックしてみてください。

三重県・伊勢の名物「伊勢うどん」

伊勢うどんとは、三重県伊勢市を中心に、鳥羽市、松阪市などの伊勢食文化圏で古くから食べられているうどんです。伊勢といえば有名な「伊勢神宮」があり多くの観光客が訪れますが、伊勢うどんはまさに伊勢を訪れる観光客の多くが食べる名物料理。また、伊勢市周辺ではスーパーやコンビニでも販売されており、地元民に愛されるソウルフードでもあるんです。伊勢うどんに使われる麺は地域団体商標に登録されており、また、「伊勢うどん協議会」がこだわりを持って美味しい伊勢うどんを提供する伊勢市内のお店を認証・登録し、伝統を守るとともにPRする活動も行っています。

誰もが驚く！伊勢うどんの特徴とは？

伊勢うどんは、「初めて食べた人は必ず驚く」と言われるほど特別なうどんです。その特徴を紹介します。

太くて柔らかい

伊勢うどんは、普通のうどんの2〜3倍の太さを持つ極太麺であるのが最大の特徴です。その食感はもっちり、ふわふわ。歯切れが良くて柔らかく、「日本一コシのないうどん」とも言われています。うどんといえば、コシの強い讃岐うどんが最も有名で、「コシの強さ＝美味しさ」というイメージもあるかもしれません。しかし、その常識からは逸した伊勢うどんには、独特のクセになる美味しさがあります。

たまり醤油のタレも特徴的

伊勢うどんは、よくある「めんつゆ」ではなく、色の濃い少量のタレで食べるのも大きな特徴です。とろみがあり濃厚で旨味の強い「たまり醤油」が使われており、見た目ほど味が濃い訳ではなく案外あっさりした甘辛い味です。もっちり、ふわふわの麺との相性がたまりません。

伊勢うどんの歴史

通常のうどんとはかけ離れた特徴的な伊勢うどんは、なぜこのように独自の進化を遂げたのでしょうか？ここからは、そんな伊勢うどんの歴史を紹介します。

起源は江戸時代初期ごろ

伊勢うどんの前身は、江戸時代より前からこの地の農民が食べていた、太い麺を地味噌のたまりにつけたものだと考えられています。日常的に食べられていた質素なご飯という意見もありますが、江戸時代頃まで小麦は手に入りにくい食材だったことを考えるとご馳走だったと考える方が自然です。江戸時代になると伊勢神宮に訪れる人が増え、伊勢うどんを振る舞うお店ができ始めました。「伊勢うどん協議会」のホームページによると、浦田町橋本屋七代目である小倉小兵が江戸初期にうどん屋を開業したのが最初の伊勢うどん屋さんだと言われています。

伊勢うどんにコシがなくなった理由は

太くて柔らかく、コシのないうどんである理由は、伊勢うどんのお店が参宮客を待たせることなく提供できるよう、常に麺を茹で続けていたからだという説があります。また、お伊勢参りの長旅で疲れた人々の胃腸に優しいよう、消化をよくするために柔らかくしたのだという説も。実際に、今でも伊勢うどん屋さんでは、麺を40〜60分間茹でて作っています。そんな優しさから、伊勢うどんはコシのないうどんになったのです。

奥深い！特徴的な「伊勢うどん」を楽しもう

伊勢うどんの特徴と歴史を紹介しました。コシがなくて柔らかい極太麺と、色濃いタレが特徴。その歴史はとても奥深く、伊勢うどんを知らない人はもちろんのこと、食べたことがある人でも初めて知った内容もあったのではないでしょうか？ぜひ三重県伊勢市周辺を訪れた際には、味わってみてください。

 

また、当店のうどんは伊勢うどんではありませんが、国産小麦を100％使用するなど素材にこだわり、独自の製法で美味しいうどんを作っています。お店の味が自宅で再現できる急速冷凍による冷凍生うどんの通販もしているので、遠方の方もぜひ一度ご賞味ください。