舞茸の下ごしらえについて

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通常、野菜などの食材は調理前にサッと水洗いをして汚れを落としますよね。しかし、舞茸を始め、ほとんどのキノコは水洗いをしない方が良いことを知っていますか？今回は、なぜ舞茸は洗わなくても大丈夫なのか、その理由や汚れが気になる場合の対処法、水洗いが必要なケースについて解説します。

舞茸は洗う？洗わなくてもいいって本当？

舞茸を調理する際は、洗わずに使いましょう。なぜなら、舞茸に含まれる栄養素の多くは水に触れると溶けだしてしまう水溶性のものだからです。せっかく栄養豊富な舞茸も、水で洗うと栄養がほとんどなくなってしまいます。そのため、舞茸は洗わずに調理した方が良いのです。

舞茸は洗わなくても大丈夫な理由

舞茸は洗わない方が良いとは言っても、「汚れが料理に入らない？」「農薬は大丈夫？」と不安に思う人もいるでしょう。舞茸を洗わなくても、衛生面で問題がない理由をご紹介します。

清潔な環境である菌床で栽培されているから

舞茸は「見つけた人がその幸運から舞い踊った」と言われるほど貴重なキノコでした。その後、栽培技術が発達して菌床で大量に栽培することが可能となり、現代では身近なキノコとなったのです。

この菌床栽培とは、殺菌して清潔なオガクズに、米ぬかなどの栄養源を混ぜて固めたブロック（菌床）を、キノコ生育の土台として栽培する方法のこと。菌床に植えられた舞茸の菌は温度・湿度・日当たりが徹底管理された室内で育てられるため、虫・ホコリ・砂などの汚れが付くことはあり得ません。そのため、外で育てられている一般的な野菜とは違い、わざわざ水洗いをする必要がないのです。

農薬も使われていないケースが多い

野菜を洗う理由のひとつに、表面の農薬を落とすことも挙げられます。しかし、舞茸はそもそも農薬を付けなくても心配のない環境で育てられているので、無農薬のケースが多いのです。もし農薬を使用していたとしても、日本ではキノコに使用できる農薬は種類・料・残留量が厳しくチェックされているので、心配し過ぎる必要はないでしょう。

汚れが気になる場合は？

舞茸は洗わなくても大丈夫ですが、菌床のクズが付いていたなど、どうしても汚れが気になってしまう場合もあるでしょう。そのような場合は、濡らしたキッチンペーパーなどで表面を拭き取りましょう。

カビのようなものは安全な「気中菌糸」

たまに舞茸にカビのような白い綿状のものが付いていることがあります。これは気中菌糸と呼ばれるもので、カビではなくキノコの一部です。そのため、拭き取ったり取り除いたりする必要はありません。

舞茸・キノコを洗った方が良いケース

舞茸やキノコは基本的には洗わなくても大丈夫ですが、一部の舞茸やキノコは洗った方が良いケースもあります。

水洗いが必要なキノコを食べる場合

キノコの中でも、表面がヌメヌメしたなめこと、野外で生育されることの多いマッシュルームは、汚れが付きやすいため洗った方が良いとされています。ただし、洗いすぎると栄養素がどんどん落ちてしまうので、洗いすぎには注意しましょう。

天然のキノコを採取した場合

舞茸を始め、キノコの多くは菌床栽培ですが、山で採取した天然のキノコを食べる機会もあるでしょう。天然のキノコは土やホコリなどの汚れが付いている可能性が高いので、軽く水洗いしてから食べるようにしましょう。

舞茸は洗わず食べた方が栄養が取れる

舞茸を調理する際、他の野菜などと同じく水洗いする人は多いもの。しかし、ほとんどの舞茸は清潔な環境で栽培されたものなので、洗う必要はありません。むしろ、洗うことで栄養素が流れ出てしまい、味や香りも落ちてしまうので、洗わないようにしましょう。どうしても汚れが気になる場合はキッチンペーパーなどでサッと拭き取る程度にするのが良いですよ。